【Mindful Eating】食事瞑想のやり方と健康効果

«ご質問»

最近、よく聞くマインドフル・イーティング。ネットで検索すると色々な情報が氾濫しています。Mindfulnessの正式なやり方とその効果を教えてください。

K子さん、ご質問ありがとうございます。おかげさまで、いい点に気づかせていただきました。

Mindful Eatingのやり方と効果でググってみて、驚きました。『Mindful Eatingは食欲を沈静化する』『ダイエット効果』『太る体質改善』???

肝心な点に、触れていない記事が多いのですね。

MBSRのMindful Eatingは心を今に戻す瞑想の一つ

MBSR(Mindfulness based Stress Reduction)では、心を今に戻すツールの一つとして、1粒のレーズンをMindfullyに味わうというプラクティスがあります。

いつもは何気なく、どんどん口に放り込んでいたレーズン。

蓮華座で座り、レーズンの入ったボールを受け取る。1粒のレーズンを手に取り、次の方にボールを渡します。受け取ったレーズンを、掌の上で形を眺め、触覚を使って表面のテクスチャーを感じ取り、匂いを嗅ぎ、そっと、口に入れる。

ゆっくりと、wholeレーズンの触覚を感じ取り、軽く噛み、味や音を感じ取り、ゆっくりと、味わいながら、喉を通して、体内に入れる。

五感を使い、1粒のレーズンを戴く感覚に、深く意識を集中し続けるものです。

副次効果としてMindful Eatingが食欲を抑えることはあっても、それが目的ではありません。

日本に生まれた私たちにはレーズンは要らない

それは、何千年の歴史に培われた文化があるからです。

食事の前に口にする『いただきます

これは、動物に限らず、植物も、私たちは自分の命を維持するために、他者の命を受け取っています。生トマトの種を腐葉土に埋めると、芽が出てきますでしょう。私たちは、この命を奪い、食事として頂いている。

ですから、食事は疎かにできないのです。

美味しい。と楽しむだけでなく

  • 他者の命をいただいて、自分の生を繋いでいる
  • 野菜・果物・動物を育てる方
  • 魚を捕る方
  • 食材を生み与えてくれる自然の力
  • 食材を整える方・運ぶ方
  • 食材を売る方・仕入れる方
  • 食事を作る方・供する方

一口30回は噛むつもりで、ゆっくりと、感謝の心で味わい、滋養を受け取る

この心があれば、Powerfulな Mindful Eating practiceそのものになります。

Eating Meditation:食事瞑想のやり方

食事瞑想のやり方

週に1食で良いので、目の前にご自身で用意した(あるいは、供して頂いた)食事に、真摯に向き合い、

  1. いただく命に感謝の心をもって
  2. 静かな環境で
  3. 無言で、静かに、五感を使いながら、ゆっくりと一人で味あわせていただく
  4. 食べ物が口・喉を通り、滋養が内臓に吸収されてゆく感覚

に意識を向けてゆきます。

雑念がでてきたら

その過程で

  • 面倒だな、こんな事やる意味あるのかな
  • 明日の打ち合わせのこと
  • 恋人のこと

などなど、様々な思考が湧き、思考に伴い感情が湧いてくる事もあるでしょう

それでいいのです

こんな思考や感情が湧いた。という事に気付いて、批判する事なく、あるがままに認める。ただ、その思考に執われることのないように、再び、心を、目の前のお食事に戻してゆきます

心が離れては、五感を使って戴くことに意識を戻してゆく。
その繰り返しで良いのです。

Mindful Eating の効果

マインドフル・イーティング本来の効果は

  1. 心を躾けること。雑念が出ては、気付いて、認めて、心を今に戻す。
  2. 早食いや、ながら喰いとは異なり、体が心地よく、栄養を取り入れてゆく。その感覚を感じ取り、自然の流れの中で、生かされている感覚と、感謝を受け取れること。

マインドフル・イーティング副次効果は

  1. 体の感覚を受け取ると、体に悪い物は食べたくなる。
  2. 早食いで食べ物を口に押し込むことはなくなる。
  3. 一口30回噛む。と、意識しているので、戴く量が無理せずに、少なくなる。
  4. 結果、太りにくい体質になることではないでしょうか。

まとめ

瞑想って、なにも、坐法瞑想だけではありません。

歩くということさえも、Intentionally attendingすれば、当たり前と思っている歩行が、歩行瞑想に。Mindful Walkingの秘訣は、足の裏なら足の裏の動き。どこか一つに集中することから始めるといいですよ。

  • 前にある片足が床についている。
  • 後ろ側の足が、前に進む時。踵が床から離れ、指に重心を移し、反対の足の前に進み、足が床につく。

食事瞑想も歩行瞑想も、体の声を聞く習慣を身につけることで、怪我や病を防ぐことができる他、何気なく続けてきた動作が、完璧な一連の体の働きであることに驚かれる事でしょう。

あなたが健やかで、心穏やかにお過ごしになります様に!

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